高配当株を選ぶための9つのチェックリスト

高配当株を選ぶ際に使うチェックリストを作成しました。最終的には総合的に判断しますが、まずは、このチェックリストを使って罠銘柄をふるいにかけていきます。

今回紹介するチェックリストはあくまで一次審査。このチェックリストを生き残った銘柄は「ライバル企業との競争優位性」や「割安さ」などを分析し、投資するか判断していきます。

目次

高配当株を選ぶチェックリスト

私たちの投資目的を確認しておきましょう。

(最低条件)
  • 長期的に安定した配当が得られる
  • 元本割れしない
(最高条件)
  • 長期的に高配当が得られ、かつ、配当が成長していく(連続増配)
  • 元本が成長していく

これらを達成できる銘柄を選ぶためのチェックリストは次のとおり!

売上高(営業利益)は右肩上がりか??

売上高は「儲けを算出する際の源泉」です。その企業の市場の大きさを表しているとも言えます。長期的な配当を得るためには、活発な取引が行われ社会に必要とされている企業を選ぶ必要があります。

営業利益は「本業から得られた利益」です。その企業の核となるビジネスがちゃんと「利益」を産み続けることができるのか確認しておきましょう。

EPS(1株当たり利益)は右肩上がりか??

EPSは「1株当たりの利益の大きさ」です。私たちにとって最も大事な指標「1株あたりの配当金」の源泉です。安定的な配当を得るために、EPSが上昇トレンドなのか確認しておきましょう。

EPSは、「利益の大きさ」と「発行株式数」に影響を受ける指標です。新たに株式が発行されると、利益を出し続けていたとしてもEPSの値は下がってしまうので注意が必要です。

営業利益率は十分確保できているか??

営業利益率は「売上高に占める営業利益の割合」です。営業利益率が大きいほど、本業で利益を生み出す能力が高く、市場における競争優位性を持っている可能性が高いです。

  • 営業利益率:5%以下   → NG
  • 営業利益率:5〜10%  → 検討の余地あり
  • 営業利益率:10%以上 → OK

自己資本比率は適正か??

自己資本比率は「その企業が財務的に健全か」を示す指標です。自己資本比率が高いと「借金の返済」や「利息の支払い」などの負担が軽くなるので、経営が安定します。

自己資本比率が40%以上ならとりあえず合格とします。

営業CFに増加傾向か??

営業CFは本業によって発生した現金の収支を表します。現金は配当を生み出す源泉です。営業CFにマイナスがなく、増加傾向であれば安定した配当を得やすいと言えます。

一時的な赤字があったとしても、長期的に増加傾向だった場合にはとりあえず合格です。

参考

営業CFに一時的に赤字があったとしても一概に悪い状態とは限りません。業績が良いのに営業CFが赤字になる事例としては

  • 売上は上昇したが、決算時までに現金化できていない(売掛金など)
  • 企業が成長するための先行支出
    • 仕入量の増加
    • 人員の増員

こんな感じ。損益計算書で確かめてみましょう。

現金等は増加傾向か??

現金等は、会計期間中に発生したキャッシュフローの結果、手元に残った現金や預金の残高です。どんな企業も個人事業主もある意味、現金を増やすためにビジネスをしています。現金等が増加していれば、経営状態が良いと言えます。

ここでは、現金等が増加傾向であれば合格とします。

1株当たりの配当金は増加傾向か??

配当を得ることを目的にしている私たちにとって最も重要な指標です。1株あたりの配当金が増加傾向であれば、その企業の株を所有しているだけで、配当所得が増えていきます。

ここでは、1株当たりの配当金が、増加傾向であれば合格です。一時的な減配はOK!長期的に見てみましょう。

1株当たりの配当金に「無配」「減配」はないか??

私たちは「安定」した配当を得ることを目的にしています。そのため、「無配」や「減配」を繰り返されるのは避けたいですよね。⚪️⚪︎危機のような経済危機に襲われた年は仕方ありませんが、何度も「無配」「減配」を繰り返すような企業はNG。

  • 過去10年「無配」が一度でもある→OUT
  • 過去10年「減配」が3回以上ある→OUT

配当性向は適正か??

配当性向は「EPS(1株当たり純利益)」に占める「1株当たり配当金」の割合です。100%であれば得られた利益を全て株主に還元するということを意味します。企業は利益を投資に回し成長していく必要があるので、配当性向100%を維持するのは難しいです。

そのため、配当性向が低くて高配当であれば、配当が安定しているといえます。

ここでは配当性向が「70%以下」であれば合格とします。

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